今日は、昨日の無料税務相談で実際に相談を受けた内容について2件ご紹介いたします。
①昨年度の年収が44万円しかなかった中年男性の相談
確定申告するためには源泉徴収票が必要なのですが、この男性が持参していた源泉徴収票を見ると年間の給与収入が44万円となっているのです。
ワケをお聞きすると、案の定、リストラされたとのこと。それではなぜ確定申告の相談に来られたかというと、国民健康保険料を20万円も払ったからなのです。
ご承知のように、国民健康保険料というのは前年度の所得に対して課されるのですが、一昨年の所得が多かったので、このように高額になるのです。
この男性、イッパイ還付されると期待していたようですが、44万円の収入に対する源泉所得税は6千円程度しかありません。
所得税の還付というのはあくまで実際に支払った額が限度なので、6千円しか還付されないのです。
何となく可哀想な気もしましたが、仕方ありません。今年は頑張って仕事を見つけて下さい、と応援しました。
②お年寄りの税務申告
次はお年寄りの姉妹の税務申告に関するものです。
この方たちは毎年2人で税務申告に来られているようですが、申告書には既に必要事項をほとんど記入済みでした。
字も丁寧で、数値の間違いもありません。なぜ申告が必要かというと、通常の厚生年金と厚生年金基金の両方の収入があるからです。
ところで、確定申告を仕上げて最終的に印鑑を押印した段階で、私に次のように尋ねるのです。
「毎年、思うのですが、私たちも年で少しずつ出かけるのが辛くなってきました。もし歩けなくなってしまったらどうすればいいのですか?」
つまり確定申告のために出かけることが困難になってきたら、どうすればいいのかということです。
お子さんでもいらっしゃれば頼むこともできるのでしょうが、あいにく、2人とも生涯独身だというのです。
このような場合には、やはり税理士に有料で依頼するしかないのでしょうね。税務署の人が家庭訪問することはないと思いますので・・・。
今回は2件だけのご紹介しかできませんでしたが、後日また別の方の事例をご紹介します。