大資産家の相続に関する税務調査が無事終了しました

2年ほど前に当事務所のお客様で大変な資産家の方が亡くなられたのですが、最近ようやく相続税の税務調査が終了しました。
このお客様はかれこれ20数年前からお付き合いがあるのですが、考えられる限りのあらする対策を実施してきたにもかかわらず、何の問題もなく全て認められました。
相続税というのは通常の場合、税務署の資産税課というところが担当するのですが、このお客様の場合は財産が巨額であることから国税局の管轄になります。
調査の初日には全部で4人の調査官が実地調査に来ました。査察でもないのに全ての部屋の引き出しを開け、内容を詳細に調査するのです。
こういったことは国税局の場合は通常の手続きになるそうです(税務顧問の元税務署長の方と2人で立ち会いました。他に元税務署長である2人の税務顧問がいます。)。
ところで、今までに実行してきた対策ないし申告は膨大な種類になりますが、代表的なものだけでも次のようなものがあります。
変態現物出資による100%子会社の設立、持株会社の設立、海外子会社(ロサンジェルス)の設立と海外不動産の取得(帰りにハワイで釣ったカジキマグロの剥製が事務所に飾っています)、連年贈与、通常の賃貸物件の建設、事業用資産の買換え、交換、土地重課、地価税、外見標準課税の申告など。
これらは一般的に難解な部類に入るわけですが、一人のお客様だけでこれだけやってきたのですから、自分でも驚いています。
当然ながら関連する書類は全て保管しておりますし、税務調査では徹底的に調べられました。コピーした枚数がなんと630枚ほどになります(コピー用紙を持参しておりました。イロイロ気を使っているようです。)。
いずれにしましても相続対策というものは気の長い仕事です。これからも相続人の方の対策が続くわけですから一生涯の仕事になりそうです。
  ※初めて経験しましたが、20年前の贈与についても徹底的に調査されました。